古都ホイアン

  1999年登録 / 文化遺産

古都ホイアンは、ベトナム中部に位置。チャンパ王国時代からの古い港町で16世紀にチャンパは南に後退し、フエに広南阮氏政権が樹立されるとその外港としての役割を補う。ホイアンの名称はその頃に成立したと推測されている。

16世紀末以降、ポルトガル人、オランダ人、中国人、日本人が来航し国際貿易港として繁栄。中国人街の近くに日本人町も形成された。その名残が日本橋である。
しかし、日本の鎖国化により日本人は消滅したが、ホイアンはその後も国際貿易港としての繁栄を維持し続けた。

1770年代には西山(タイソン)党の乱によって町は完全に破壊されたが、後に再建され、19世紀まで繁栄した。
しかし、ホイアンと海を結ぶトゥボン川に土砂が堆積して浅くなり、船の航行に支障をきたすようになると、港の繁栄はダナンに移行していく。

ベトナム戦争時代は多くの町が戦乱に巻き込まれるなど、大きな損害を受けた町が多い中、ホイアンは破壊から免れ、中国人街を中心に古い建築が残り、当時の文化を色濃く残している。