チョガ・ザンビール

  1979年登録 / 文化遺産

スーサ(イラン南西部イラク国境近辺)の東南ほぼ40kmの地点、ティーズ河の西岸にあるエラム王国の聖都。
紀元前13世紀中頃、ウンタシュ・ナピリア王により、エラム王国の宗教的中心地として建設。

中央に大きなジグラット(階段状ピラミッド)、周囲には神殿がある。このジグラットは現存する最大のジグラットとされ、日乾レンガと表面を焼成レンガで補強している。本来5段の大テラスで構成されるが、3段のみ現存し、高さは約25メートル。当時は50メートルあったと推定できる。
紀元前1250年、アッシュールバニパルの侵入で未完の廃墟となった。

1951年から1962年に実施された考古学調査によって、チョガ・ザンビール遺跡の全貌が明らかになり、ジッグラトが世界中のどこよりも保存のいい状態であることがわかった。数千個もの未使用レンガとエラム語のくさび形文字が当時の様子を再現している。

また、「目には目を、歯には歯を」で知られる刑法、ハンムラビ法典はここで出土された。エラム時代にバビロニアの戦利品として持ち帰ったものと推測される。