エヴァグレーズ国立公園

  1979年登録 / 自然遺産

エバーグレーズ国立公園は、フロリダ半島の最南端、マイアミの南西約60kmに位置。
北アメリカで唯一の亜熱帯地域で、公園の面積は6105km²で、野生のワニやジュゴン、400種以上の鳥、100種以上の魚、熱帯から亜熱帯にかけての動植物が1ヶ所で見られる、きわめて貴重な生態系を保っており、アリゲーターとクロコダイルが共に生息している世界で唯一のエリアでもある。

深さ数十センチ、幅150kmの大湿原帯が国際生物保護区、そして世界遺産に指定されており、ビジター・センターとその他の小規模な公園施設を除き、公園内は開発が行われていない。
この地域は マージョリー・ストーンマン・ダグラス自然保護区域に指定されている。公園内には多くの駐車場とトレイルがあり、その中で最も有名なトレイルはアンヒンガ・トレイル」(Anhinga Trail)である。このトレイルでサギやヘビウのような鳥に近づくことができる。後者の鳥はしばしば板張りの道の手すりに止まる。公園には1年中蚊がおり、特に夏には大量発生する。

2005年11月、ハリケーン・カトリーナとウィルマは、フロリダの先端を横切り、公園を破。公園内のフラミンゴ地域は大きな損害を受けた。

しかし、最も深刻な問題はマイアミが観光地・リゾート地としての開発が進んだことが要因で、水需要の増大と排水による汚染によって環境破壊が進み、大湿原に棲む生物たちはその数を減らしつつあり、絶滅の危機に瀕している種も多い。

これを受けてエヴァーグレーズは1993年、危機遺産リストにも登録されていたが、2007年に除外された。