自由の女神像

  1984年登録 / 文化遺産

自由の女神像は、ニューヨーク、ハドソン川河口のリバティ島に立つ。
女神像は7本の「光の矢」がついた冠と緩やかなローブを身につけ、右手にたいまつ、左手に「1776年7月4日」と記された独立宣言書を持って自由を象徴している。
足元の壊れた鎖は、かつて奴隷の身であったことを示すものである。

この像はフランスの彫刻家バルトルディが設計し、アメリカの独立100年祭を祝ってフランスから贈られた。
フランスは国民の募金により像の製作費を集め、アメリカは寄付金で台座製作費と設置費をまかなった。
除幕式は1886年10月28日。クリーブランド大統領の入鋏によって行われた。

自由の女神像は世界有数の巨像で、高さ46.4m、台座を含めて93.5m。

右腕は12.8m、手だけで5.03m。頭部は冠から首までが8.5m、耳をいれた顔の幅が3.05mある。像本体の重量は254トン。
冠の下の展望台へは、階段または緊急用エレベーターで登ることができるが、アメリカ同時多発テロ以降、治安上の理由から内部観光は一時中止された。今でも台座最上部にある展望デッキまでしか登ることはできない。

両国の友好のために作られたこの像は、船でやってきた多くの移民にとって最初に出会う「アメリカ」であり、世界的な自由の象徴となっている。

1903年、アメリカの詩人エマ・ラザラスの十四行詩が台座の入口に刻まれた。それは疲労と貧困に苦しみ自由を求める者たちに対し、たいまつを照らして迎える女神像をうたった詩である。

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