グラーツ歴史地区

  1999年登録 / 文化遺産

グラーツはオーストリアの人口第2の都市で、多くの学生、研究者が居住する大学都市。グラーツ大学は1586年に創設された歴史ある大学である。 グラーツという地名はスラブ語で「小さな城」を意味するグラデツに由来する。

古代ローマ帝国の時代に設けられた砦がグラーツの起源となり、13世紀に都市特権を獲得。グラーツは中央ヨーロッパをオスマン帝国の脅威から守る拠点となり、中世後期よりハプスブルク家の支配下におかれ、ハプスブルク家の財力がイタリアルネッサンス芸術の街へと変貌させる。 また、フェルディナント2世など複数の歴代皇帝がこの地で生まれている。

グラーツの観光名所として、武器庫博物館は有名。

武器庫(ツォイクハウス)は近世以降、度々オスマン帝国の侵略を受けたグラーツには、当時の守備隊の鎧、武具が大量に武器庫に収められている。
16世紀から17世紀のものが多く、甲冑はおよそ3万点。現存するヨーロッパ最大の武器庫として公開されている。

その他、グラーツのシンボルといわれる時計台が完成したのは1561年。 オペラ座は1899年に建造。オーストリアのオペラ座としてはウィーン国立歌劇場に次ぎ2番目の規模を誇る。

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