古都メクネス

  1996年登録 / 文化遺産

17世紀アラウィー朝の始祖ムーレイ・イスマイルの時代に首都として最盛期を迎えた古都。

モロッコ北部の都市、メクネス県の県都。中部アトラス山脈北麓の肥沃な草原に位置し、近くにはフェズがある。
鉄道で海岸と結ばれ、また山間のリゾート地に続く道路が走っており、主要産業は、果実や野菜、ヤシ油の加工、金属加工、蒸留酒、絨毯、羊毛製品、セメントの製造など。

ムーレイ・イスマイルはフランス国王ルイ14世に憧れ、ヴェルサイユ宮殿を目指すべく豪華なスルタン旧王宮や庭園を作り、メクネスを発展させていったが、街の完成を待たぬままこの世を去る。死後、彼の息子は都を移し、メクネスは55年余りで王都としての役目を失うこととなった。

市内は三重の市壁に囲まれており、スルタン旧王宮や大きなバザール(市場)で賑わう。 北方には、ローマ時代の遺跡であるボルビリスや、788年に建設された聖地マウラーイ・イドリースがある。