ローマ帝国時代の首都。「永遠の都」と呼ばれ、ローマ・カトリック教会の中枢である。
伝説では紀元前753年、テベレ川東岸に広がる「七つの丘」の一つ、パラティーノの丘に双子の兄弟であるロムルスとレムスによって創建されたと伝えられる。しかし紀元前1000年に人の定住があったことは、考古学的に証明されている。
ローマ歴史地区は、ローマ市のアウレリアヌスの城壁内にほぼ位置し、ローマ帝国の最盛期の1〜2世紀に政治・経済・宗教の中枢をなしたフォロ・ロマーノを中心に、アウグストゥス霊廟、ハドリアヌス霊廟、アウレリウス記念柱、カラカラ公共浴場跡などの多くの遺跡が残されており、紀元前7世紀以降のエトルリアの最盛期から現代にいたるまで、歴史建造物の宝庫である。
他にも、ハドリアヌス帝の墓所として建設され、中世に砦となったサンタンジェロ城や古代ローマ時代の水道を利用したトレビの泉など名所が多い。
教会建築としては、ローマ4大聖堂であるサン・ジョバンニ・イン・ラテラーノ大聖堂(4世紀創建、17〜18世紀改築)、古代の城壁外にあるサン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ教会(4世紀創建、19世紀再建)、ミケランジェロのモーゼの像があるサン・ピエトロ・イン・ビンコリ教会(5世紀建設、15世紀改修)も有名である。
ちなみに教皇領とは、ローマ教皇の支配していた領土を示し、国としての“バチカン市国”を指す言葉ではなく、ラテラノ条約によってバチカンの特別な権利が認められている地域も含まれている。
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