北京中心部、天壇公園にある天壇(ティエンタン)の祈年殿。
天壇は中国の歴代皇帝が祭天の儀をおこなった円形の壇および壇域で、15世紀につくられ、明・清代に祭場として使われた。
五穀豊穣を祈るための祈年殿は19世紀後半に焼失、現在の建物はその後に再建されたもの。
赤い壁と金の装飾は明朝建築の特徴を示す。天に対する崇拝は、中国の思想史や政治史の根底をつらぬく思想であるといえよう。
政治においては、天の意図はしばしば「易姓革命」という言葉で語られる。すなわち、王朝の交替や権力の再生と維持もすべて天命によるものだと考えられてきた。
皇帝を天子と呼ぶのは、天の子として天の意図を代行するという意味であり、天子はその権力支配の承認をうるために天を祭った。
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