ファテープル・シークリー

  1986年登録 / 文化遺産

インド北部、アーグラ近郊にあるファテープル・シークリーは、ムガール帝国第三代皇帝ジャラールッディーン・アクバルが1569〜74年に築いた都城。

1560年代後半、ムガル帝国の皇帝アクバルはアグラの西方、ファテープル・シークリーの近くに住むイスラム教徒の隠者を尋ねて、後継者がその年の後半に生まれるという予言をうけた。その予言通りに王子が誕生したので、アクバルはファテープル・シークリーの丘に新しい都を建設したという。

アグラからファテープル・シークリーに帝都を移し、5年がかりで建設されたが、水不足が原因でわずか14年後のに廃都となる。

都城跡には、正門をくぐると造幣局や国庫があり、一般謁見場がある。その背後が宮殿区域、細かな彫刻が施されたアクバル帝の玉座があり、更にその奥に後宮があり、数多くの妃たちが暮らしていた。その他、モスク、墓廟(ぼびょう)、城門、隊商宿(キャラバンサライ)をはじめ、多くの建築物が残っている。